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8ビットCPU(KUE-CHIP2)の設計

1. KUE-CHIP2の構造と動作
2. モジュールkueshiftの設計
3. モジュールkuealuの設計
4. KUE-CHIP2のSFL記述
5. KUE-CHIP2の動作確認
6. KUE-CHIP2の論理合成

はじめに

演習の題材

パルテノン研究会では,現在,第2回ASICデザインコンテストが行われてい ます.その規定課題は,昨年と同様に,8ビットマイクロプロセッサKUE-CHIP2 を実現するというものです.

KUE-CHIP2は,教育用に開発されたもので,単純な命令セット・アーキテ クチャを持っています.また,その動作が理解しやすいように,内部レジスタ の値を観測・制御できたり,1命令毎・1フェーズ毎に動作を止めることができ るようになっています.ただし,この課題では,これらの観測機能等は実現し なくてよいことになっています.

今回のパルテノン講習会では,前回と同様に,このKUE-CHIP2を題材として, 8ビットCPUの設計演習を行います.本演習では,わかりやすさ,簡潔さを第一 に考えたSFL記述を完成させます.したがって,ごく平凡なKUE-CHIP2となりま すが,この演習での内容を基にして,それぞれの素晴らしいKUE-CHIP2を作っ て頂きたいと思います.

本文の最後に, ASICデザインコンテストの規定課題 の資料(以下,規定課題の資料と呼ぶ)を載せます.ここにはKUE-CHIP2 の仕様が詳しく書かれています.本演習の参考資料として用いてください.

演習の進め方

本演習は以下のように進めていきたいと思います.

1. KUE-CHIP2の構造と動作
今回設計するKUE-CHIP2のアーキテクチャの詳細を決定します.
2. モジュールkueshiftの設計
KUE-CHIP2のシフト命令を処理する部分をSFLのモジュールとして設計します.
3. モジュールkuealuの設計
KUE-CHIP2の算術論理演算命令を処理する部分をSFLのモジュールとして設 計します.
4. KUE-CHIP2のSFL記述
2, 3で設計したモジュールをサブモジュールとして用いKUE-CHIP2全体の SFL記述を作成します.
5. KUE-CHIP2の動作確認
SECONDSを用いて,SFLで記述したKUE-CHIP2の動作確認を行います.
6. KUE-CHIP2の論理合成
autoコマンドを用いて論理合成を行い,面積や動作速度を見てみます.